
各地で多発する災害や、インフラの老朽化等、社会活動に大きな影響を与える事案が増加しています。一方で、海外観光客の増加や、台湾半導体メーカーTSMCの熊本県への進出など、グローバルな動きによる経済効果が国内に波及しています。このような背景におけるインフラ整備の在り方として、安全性などの機能性重視の発想に加え、もっと生活を豊かにするインフラ価値の追及や、これまでの内向き志向からもっと世界的な視野をも取り込んだ在り方への再考が求められています。
建設コンサルタントが戦後産声を上げてから、当社も直後に参画し、これまで様々なインフラ整備・維持に関わってきましたが、産業として成熟期を迎えつつあると認識しています。しかし、建設コンサルタントに求められる役割も大きく変わろうとしており、従来の延長ではない、次世代の企業への変革にチャレンジする時代の到来を感じています。
当社は、「基本は技術」を組織のストロングカルチャーとして、挑戦と変化を繰り返し、社会に貢献し続けてきました。これまでの歩みは、地域、発注機関、役職員等多くのステークホルダーの皆様からのご支援の賜物でございます。改めまして深く感謝申し上げます。
「再定義(Re-definition)」を旗印とした第5次中期経営計画の前半3年が6月末で終了し、後半3年は、100年企業を目指して次世代企業への変革を促すステージとなります。「成長の基本は内にある、自らの意思で未来を切り開く」との信念のもと、この先も我々の持つ技術を用いて、社会に貢献できる領域の拡大を戦略的に推し進めていきます。その本質は、地域のために「社会インフラを守り、育て、活用する」ことであり、その使命のもと、社会に対して様々な技術やサービスを提供していきます。
今後も、様々な価値を生み出す自由な企業風土のもと、新しい働き方導入など職場環境の魅力を向上させることで組織と役職員の成長を加速し、社会への貢献と永続企業に向けた変革を続けてまいります。皆様には、引き続きまして倍旧のご支援とご協力をお願い申し上げます。
令和7年4月
代表取締役 社長執行役員 栄徳 洋平